ウェットキャットフードの種類(総合栄養食)

ドライフードと同じように猫にとって必要な栄養素が過不足なく取れるのがウェットキャットフードの総合栄養食です。
総合栄養食という記載はペットフード公正取引協議会が、小動物の世界的な栄養基準であるAAFCO基準を満たしていると認めたフードにのみ表示が許されています。
猫の主食としてウェットフードを与える場合は「総合栄養食」と表記されたものを選びましょう。
以下がウェットキャットフード(総合栄養食)の主な種類です。

原材料の種類別、ウェットフード(総合栄養食)のタイプ

・グレインフリータイプ

タンパク質源となる肉や魚を中心に使用し、穀物は使わず必要なミネラル・ビタミン・アミノ酸などを添加してあるのがグレインフリータイプの総合栄養食です。
肉食動物である猫本来の食性に合わせ、穀類を使わずに栄養がとれるよう設計されています。

ただしタンパク質がドライフードに比べて多く含まれている場合があり、低タンパク食が推奨されている高齢猫や食餌療法が必要な猫には合わない場合があります。
その場合は動物病院に相談し、主食として選んでも良いか相談しておくと安心です。

・動物性タンパク質+植物性タンパク質タイプ
タンパク質源になる肉・魚類の食材をメインに、植物性のタンパク質(小麦グルテン、コーングルテン、大豆たんぱくなど)を加え、必要なミネラル・ビタミン・アミノ酸等を添加したタイプの総合栄養食です。
動物性タンパク質のみを使用したフードよりカロリーや脂質が低く抑えられているため、ダイエット中あるいは普段寝ていることが多い猫ちゃんに向いているフードです。

・穀類や野菜を加えたタイプ
肉・魚類あるいは植物性タンパク質源となる食材に、穀類や野菜を加えたタイプです。
他の総合栄養食と同様、必要なミネラル・ビタミン・アミノ酸が添加されています。
さまざまな食材が使用されているため人工添加物からではなく、食材から直接栄養が取れるメリットがあります。

原材料に何を使用するかによって風味や香り、食感、また含まれている栄養素も異なります。
そのため、同じ総合栄養食といえども、猫の食いつき方が種類ごとに大きく変わることがあります。

ドライに比べてウェットフードは風味や香りが強いものが多いため、猫の食べ方を見ながらなるべく早く食べきれるもの、好んで食べたがるものを見極めて相性がいいフードを選んであげましょう。

※ウェットフードを主食として与える場合、開封後の傷む早さを考慮し目安として20分程度で完食できるものを選ぶのがお勧めです。

食感別、ウェットフード(総合栄養食の種類)

ウェットフード(総合栄養食)には猫の嗜好に合わせて、下記のような種類があります。

・水煮フレークタイプ
・材料をそのまま煮込んだスープタイプ
・テリーヌ(パテ)仕立て
・とろとろにしたペーストタイプ
・ムース仕立て

水煮フレークは魚や肉をそのまま調理し、そのままもしくはフレーク状に加工してあるウェットフードです。
人間用の魚や肉の缶詰に似た食感のフードです。

またスープタイプのフードは魚や肉、その他の材料をスープで煮込んで素材そのものの味わいを残してあるのが特徴です。
煮汁をゼリー仕立てにしたものもあります。

その他にはテリーヌやパテ状仕立て、ふわふわ・とろとろの食感が特徴のペースト仕立て、ムース仕立てのウェット・総合栄養食もあります。

猫は美食家だと言われますが猫によっては食材だけ食べ、スープや残り汁を残す子もいます。
逆にスープや汁だけ飲み、食材を残してしまう子などがいます。

総合栄養食は食材だけでなく煮汁に含まれる栄養全て含めて計算し栄養設計されているため、もし食事の仕方に偏りが見られるようなら、残さず全て食べきれるフードに変更するのがお勧めです。

ちなみに食材と汁とがまるごと食べられるテリーヌやパテ、ペーストやムース状にしてあるウェットフードなら煮汁ごと全て食べきれ、食事の選り好みの多い子に安心です。

ウェットフード(総合栄養食)を選ぶ時の注意

ドライフードに比べ、「総合栄養食」と表記されているウェットフードは数も種類も多くありません。
そのためウェットフードは主にドライフードにかけるトッピングとして、または夏場の水分補給用フードとしてよく利用されています。

ちなみに総合栄養食ではなく一般食と表記されているフードを誤って主食として毎日与え続けていると、猫にとって必要な栄養素が食事から得られなくなります。

主食としてウェットフードを与えるなら、必ず「総合栄養食」と表記のあるものの中から選ぶようにしましょう。

まとめ

ウェットフードを主食にする場合は、下記の点に注意しましょう。

・総合栄養食を選び、使われている原材料が猫に合っているかを確認すること
・目安として20分程度で完食できるものを選ぶこと
・食材からスープまで、残さず全て食べきれるものを選ぶこと

猫の健康はもちろん、猫の好みにも配慮しながら、ぜひ愛猫に一番合ったウェットフード(総合栄養食)を選んであげてください。
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