キャットフードの原材料(コーングルテン)
コーングルテンとはトウモロコシからデンプンを取り除いた後の残りかすのことです。
コーングルテンには、二つの大きな特徴があります。
まず一つ目は、デンプンが取り除かれたコーングルテンには、もともとのトウモロコシよりも植物性たんぱく質が豊富に含まれているという特徴です。
そして二つ目は、肉食の猫とはいえ肉ばかりを食べていると不足しがちになるアミノ酸類のいくつかとビタミン類、無機塩類をコーングルテンがもっているということです。
しかし、あくまでトウモロコシからデンプンを取り出した際の副産物として使用されるにすぎず、純粋に不足しがちな栄養素を補うためだけに使用するのであれば、何かの残りかすではなく、もっと良質な穀物を使用したほうが効率が良いはずです。
それでもコーングルテンが使用されるのは、良質な穀物よりも遥かに低コストであるということが関係しているように思えます。
また、コーングルテンはアレルギーを起こしやすいことが分かっています。
コーングルテンや小麦などの穀物に含まれる「グルテン」という成分が原因で、食事から体内に入ると腸の中で異物として認識されてしまい、栄養吸収不良、消化不良や下痢などの症状を引き起こします。
人間にもこのアレルギーがある人は多く、これら同様の症状が見られ、「グルテン不耐症」「セリアック病」などと呼ばれています。
このようなリスクを負ってまで猫に粗悪な植物性たんぱく質を与える理由はないでしょう。
最近は、グルテンフリーのフードが多く売られるようになってきました。
心配であれば、グルテンフリーのキャットフードを選ぶことでアレルギーの予防や腸炎の経過を良くすることができるといわれています。