キャットフードの添加物(亜硝酸ナトリウム)
ウェットフードやスナック類の発色剤や保存料に使用されている添加物が、亜硝酸ナトリウムです。肉加工品の中には保存性を高めるために、塩漬けする工程が必要なものがあり、その塩漬けの工程で肉を色付けするために使われているのが亜硝酸ナトリウムです。
亜硝酸ナトリウムにはボツリヌス菌の増殖や、大腸菌O157の毒素増加を抑えるとも言われており、肉の色付けだけでなく肉加工品の保存料としても役立っています。
ペットフードに使用する亜硝酸ナトリウムについては、ペットフード安全法によって上限値が定められており、1g当たり100μg以下の基準値が設けられています。
またAAFCOでは基準値20ppm以下に定められています。
亜硝酸ナトリウムは食べさせても大丈夫?
亜硝酸ナトリウムは肉の中に含まれるアミンと亜硝酸ナトリウムとが反応してできる、ニトロソアミンという物質の発がん性がよく問題として取り上げられています。このニトロソアミンは、亜硝酸ナトリウムと一緒にビタミンC、ビタミンEをとることで作られにくくなると言われています。
亜硝酸ナトリウムは主にペット用スナックやウェットフードを中心に使われている添加物です。
そのためもしスナックやウェットフードを毎日与えていて、亜硝酸ナトリウムを毎日与えることに不安や心配を感じるようなら上記の通り、ビタミンCやビタミンEを補給できる食材を与えたり、またはそれら栄養素が合わせて添加されていたりするものを選ぶと良いでしょう。
また亜硝酸ナトリウムが添加されることの多いスナックはなるべくたくさん与えないようにして、おやつの量や頻度を減らしたり、または市販スナックではなく手作りスナックに変更したりすることも大事です。
おやつの食べ過ぎは、人間にとっても猫にとっても食事量が減ったり、肥満の原因になったりするため適量に抑えましょう。
また亜硝酸ナトリウム入りのウェットフードを与えている場合でも、ビタミンの添加や補給に気を付け、気になるようであれば他のフードに変えるなどして工夫して与えるようにしてみましょう。
幼猫・老猫や体調不良時や病気療養中はなるべく避けよう
亜硝酸ナトリウムは添加物として体内に入ってくることもあれば、野菜に含まれている硝酸塩が摂取後に亜硝酸塩に変化し、自然な形で体内に入ってくることもあります。特に胃酸の働きが弱い時は、この硝酸塩が亜硝酸塩に変化しやすいと言われています。
亜硝酸ナトリウムを過剰に摂取すると中毒症状を起こしやすくなることがあり、また亜硝酸ナトリウムには血管拡張作用があるとも言われています。
猫の体調が悪い時や病気療養中、また成長中で体の機能が完全でない幼猫などの場合、添加物または自然な形で入ってくる亜硝酸ナトリウムが体に悪影響を及ぼす可能性も考えられます。
これらの時期はなるべく添加物を使用していないフードを選ぶのはもちろん、日々与えている食材やフードについても専門家に意見を聞き、より安心して与えられるフードや体質・体調に合ったフードを選ぶのが大事です。
亜硝酸ナトリウムは食品の保存性・安全性を高めてくれる添加物ですが、その反面としてのデメリットもあります。
無理に食べさせなければいけないものでもなく、また使われているキャットフードやスナックも限られているため、体調に心配がある時は避けるようにしましょう。
また体調に心配がある時は添加物だけでなく、フードそのものに気を遣う必要が出てくるため、必ず獣医などの専門家に食事についてアドバイスをもらうようにしてみてください。