キャットフードに含まれている栄養素(炭水化物)
パッケージの成分表示に記載はありませんが、キャットフードには炭水化物が含まれています。キャットフードの炭水化物源として使用される食材は主に穀類ですが、でんぷんを多く含むいも類や野菜を使用している場合も炭水化物源になります。
またキャットフードの中にはでんぷんそのものをフードに使用している場合があります。
キャットフードにどの程度の炭水化物が含まれ、また炭水化物源となる食材にはどのようなものが使われているのかは以下を参考にしてみてください。
キャットフードに含まれている炭水化物の量
キャットフードに含まれている炭水化物の大よその目安は、下記の計算式で調べることができます。100-(水分+タンパク質+脂質+灰分%)=炭水化物の%
パッケージには水分、たんぱく質、脂質、灰分の目安含有量が記載されています。
炭水化物には繊維も含まれているため、繊維以外の上記4つの%を引いて大よその炭水化物量を確かめてみましょう。
ちなみに猫に炭水化物量40%を超える食べものを与えると、消化不良を起こしやすいと言われ、適正な炭水化物量は20~35%が望ましいという専門家の意見もあります。
猫にとって最適な炭水化物量は、まだはっきりとしたことはわかっていませんが、炭水化物の消化を苦手とする猫のため、炭水化物をあまり多く使用していないフードを選んであげましょう。
炭水化物源となる食材について
キャットフードの炭水化物源となる食物は、主に穀類です。キャットフードに使われることの多い穀類は小麦、大麦、米、玄米などです。
これら穀類の中に多く含まれているのがでんぷんですが、猫はこのでんぷんの消化が苦手な動物だとされています。
でんぷんは穀類だけでなく、豆やいも類、とうもろこしやタピオカなどにも含まれています。
穀物を使用していないグレインフリー・フードでも、でんぷんを多く含む豆やいも類、とうもろこしやタピオカを使用しているものがあります。
消化に負担のかからないフードを探している場合は、水分が多く消化しやすいウェットフードの中から選んであげるか、もしくは上記計算を参考に炭水化物の量があまり多くないものを選んであげるとよいでしょう。
キャットフードに含まれる、加工でんぷんについて
またキャットフードに使われている炭水化物源は穀物や豆、いも類、とうもろこしやタピオカなどですが、そのように食材名ですぐわかるものもあれば、副産物や加工食品を使っているせいで炭水化物源だとすぐに気づかないケースもあります。キャットフードに使われることのある加工でんぷんには、下記のようなものがあります。
・コーンスターチ……とうもろこし原料。
・じゃがいもでんぷん・ポテトスターチ……じゃがいも原料。
・タピオカでんぷん・タピオカα化でん粉……タピオカ原料。
・えんどうでんぷん・ピースターチ……えんどう原料。
一見炭水化物には見えにくいですが、加工されたでんぷんも炭水化物に含まれます。
これらのでんぷんはフードの形を整えるのに一役買っている食材ですが、猫にとっては消化しにくい食べ物です。
またこれらのでんぷんは、グレインフリー・フードに穀物の代わりとして使用されていることもあります。
グレインフリー・フードは穀物不使用のフードという意味で、炭水化物が全く含まれていないという意味ではないため注意しましょう。
猫にとって炭水化物がどの程度必要かは、まだわかっていないことも多いですが、少量の炭水化物なら猫も消化ができ、また炭水化物に含まれる食物繊維はお腹の中の毛玉を排出しやすくしてくれたり、便通を整えてくれたりします。
ぜひ猫の体調や体質に合うかを観察して、ちょうどいい炭水化物含有量のフードを見つけてみてください。