キャットフードに含まれている栄養素(タンパク質)

キャットフードに含まれている栄養素の中で、猫にとって最も重要なのがタンパク質です。
タンパク質は体の組織を作るために欠かせない栄養素で、またエネルギー源としても重要な栄養素です。
摂取したタンパク質は体の中でアミノ酸にまで分解され、その後、体の中の組織に作り換えられたり、エネルギーとして利用されたりします。

ちなみに肉食動物である猫は、犬に比べておよそ1.5倍程度のタンパク質を必要とします。
キャットフードにどの程度タンパク質が含まれているかは、パッケージ成分表示の「粗たんぱく質」で確認することができるため、キャットフードを選ぶ際に目を通しておきましょう。

猫にとっての必須アミノ酸について

タンパク質は消化されるとアミノ酸に分解されます。
このアミノ酸は体内で合成できる非必須アミノ酸と、体内で合成できないため食事から取り入れる必要のある必須アミノ酸とに分かれています。

猫にとっての必須アミノ酸は、下記の通りです。

猫の必須アミノ酸10種類……バリン、ロイシン、イソロイシン、リシン、トレオニン、メチオニン、ヒスチジン、フェニルアラニン、トリプトファン、アルギニン。

またタンパク質を構成するアミノ酸ではないですが、魚介類や動物の内臓などに遊離アミノ酸として多く含まれているのがタウリンという成分です。
このタウリンも猫が体内で作ることができないアミノ酸で、猫の必須アミノ酸の中に加えられている場合があります。
タウリンが不足すると目や心臓の疾患を引き起こしやすくなることが知られています。

猫の病気を防ぐため、また健康の体を維持するために必須アミノ酸10種類+タウリンは、キャットフードから過不足なく与えておきたい栄養素です。
総合栄養食と表記のあるキャットフードなら、これらが不足なく補えるよう設計されているため、主食を選ぶ時は必ず「総合栄養食」と表記があるものから選ぶようにしましょう。

必須アミノ酸の源となる食材について

必須アミノ酸とタウリンの源となる食材には、下記のようなものがあります。

(必須アミノ酸が多く含まれる食品)
乳類……乳たんぱく、チーズ、脱脂粉乳など
豆類……大豆たんぱく、大豆、きな粉、いんげん豆、えんどう豆など
穀類……小麦たんぱく、小麦胚芽など
魚類……かつお節、かつお、しらす、まぐろ、鮭、さわら、ぶり、はまち、さばなど
肉類……鶏胸肉、レバー、豚ロース肉、七面鳥、ゼラチンなど

(タウリンが多く含まれる食品)
かつお、ぶり、魚のあらや血合い肉、魚や動物の内臓など

上記を見ていると、キャットフードの原材料表記によく記載されている食材名も多いのではないでしょうか。
猫にとって必須アミノ酸とタウリンは、健康を維持するために必要不可欠な栄養素です。
そのためキャットフードにはそれらが効率的に取れるように、使う食材も選び抜かれて使用されています。

タンパク質は多すぎても注意?

ちなみに猫にとって重要な栄養素だといっても、タンパク質もとりすぎると体に悪影響を及ぼす場合があります。
特に腎臓に疾患がある猫や老猫の場合は、高タンパク質の食事が体に合わないケースがあります。

キャットフードでは肉食動物である猫のために、タンパク質を多めに配合したフードが中心です。
体調に変化が見られた時や加齢でフード切り替えが必要になった時は、なるべく獣医師に相談し、適切な量のタンパク質がとれるフードについて相談してみましょう。

タンパク質は猫にとってなくてはならない栄養素です。
ぜひ上記を参考に、よりよいと思えるフードを探してみてください。
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