全年齢用キャットフード

成長ステージに合わせて栄養バランスや食材を変えているキャットフードが多い中、全年齢に対応できる便利なフードを作っているメーカーもあります。

全年齢用キャットフードは主にプレミアムフードと呼ばれるものが多く、原材料に質の良いものが使われていたり、添加物不使用で自然本来の食事に近い形でフードが食べられるよう設計されていたりします。

そんな全年齢用として販売されているキャットフードには、以下のような特徴が多い傾向にあります。

ドライフードを低温乾燥で製造している

猫用ドライフードは一般的にエクストルーダーという機械を通し、高温処理を行っています。
一方、全年齢用のプレミアムフードは熱処理で失われやすい栄養素をなるべくそのままの状態で残すために、低温乾燥という加工方法がとられていることがあります。

低温で水分を除去することで、一般的なドライフードのように微生物の繁殖を抑えてフードの保存性を高めています。

食材を自然そのままの状態に近い形でとることができるため、オーガニック・ナチュラル志向の飼い主さんに人気があるフードです。

添加物を使用していない

全年齢用キャットフードはオーガニック・ナチュラル志向の方向けに作られているフードが多いため、添加物でフードの保存性を高めるのではなく、フードを包装する技術やハーブエキスなどを利用して日持ちがするよう加工されているものがあります。

そのため賞味期限は通常のドライフードよりも短めに設定されている場合があるので、無添加フードを選ぶ時は賞味期限内で使い切れる容量のものを選ぶことが大事です。
未開封時の賞味期限はもちろん、開封後の賞味期限も考慮して必ず使い切れる分だけを購入しましょう。

またオーガニック・ナチュラル志向のフードは通常のドライフード製法で作られているものより、水分含有量が多いもの(ソフトドライやセミモイスト)があります。
水分含有量10%以下のドライフードは常温保存できるケースが多いですが、それ以上の水分が含まれている場合は開封後の冷蔵庫保管が必要になります。

購入する際は購入するフードに合った、適切な保管方法も必ず確認しておきましょう。

ヒューマングレードの食材を使用している

全年齢用フードでは人間が普段食べている食材をそのままペットフード用として加工してあることが多く、原材料表示に聞き慣れた名前が並んでいることがあります。
ペット用に処理または加工した食材が使われていないため、どんな食材を使ったフードなのかがわかりやすく、栄養価が一般消費者にもイメージしやすいというメリットがあります。

猫の体質や体調に合わせて、より健康維持に役立つフードを与えたいと考えているなら、全年齢用フードに使われている食材を確認し、それぞれの食材の栄養価などを調べて選ぶと見つけやすいでしょう。

価格が高い

全年齢用フードは、いわゆるプレミアムフードとして販売されているものが多く、グラム当たりの単価が高いものが中心です。
その分品質が高く、安心して与えられるフードではありますが、毎日の主食として与えるには経済的な負担が大きい場合もあります。

主食として与えるのが難しい場合は、トッピングとして与えるのがお勧めです。
全年齢用フードは食材そのままの香りが楽しめるものが多く、猫の食いつきが改善する場合があるため、猫の食欲がない時に助かります。

全年齢用フードは成長ステージに関わらず与えられ、品質も高く、飼い主さんが猫に安心して与えることができるフードです。
ただし通常のドライフードやウェットフードとは異なる製法や原材料が使われていることが多いため、猫の体質・体調に合うかどうかをこまめに観察したり、また通常フードにはない特別な保管方法が必要かを確認する必要があります。

また全年齢用フードといっても、加齢により猫の体調や体質が変化した時はフードが合わなくなることがあります。
全年齢用フードは便利なフードでもありますが、ただ漫然と与えるのではなく、より注意を払って利用するのがお勧めです。

便利でなるべく質の良いフードを探している時や、またナチュラル・オーガニック志向のフードを与えたい時は、ぜひ全年齢用フードの中から猫に最適なものを探してみてください。
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