キャットフードは冷凍してもいい

フードの美味しさや安全性を少しでも長持ちさせたい時に、気になるのが「冷凍保存」という手段です。
ただしキャットフードは人間用の食品と異なり、様々な原材料が使用されていたり、フードの安全性を高めるために様々な製法が使用されていたりします。
そのため、迂闊に冷凍してしまっていいのかと悩むことも多いのではないでしょうか。

キャットフードを冷凍してもいいかどうか迷ったら、以下を参考にしてみてください。

ドライフードは常温保管が第一優先

ドライフードは10%以下の水分含有量になるよう設計されており、それ以上水分を含むと微生物が繁殖しやすくなります。
なので、ドライフードの開封後は、常温で保管することが推奨されています。

冷凍保管した場合、扉を開閉するたびに温かい外気が冷蔵庫内に入り込み、その温度差によって食品に霜がつくことがあります。
ドライフードを安全に保管する場合、「乾燥状態を維持すること」が何より重要なため、霜がついて解凍時に水分が付着しやすい冷凍庫保管はなるべく避けるようにしましょう。

ウェットフードは冷蔵庫保管が優先、一日で使い切れない時は冷凍

一方水分含有量が多いウェットフードは、開封後は冷蔵庫で保管して一日以内に食べきることが推奨されています。
冷蔵庫内でも劣化が進みやすいことから、一日以内で食べきることができない場合は冷凍庫保管が可能です。
ただし解凍方法(温めすぎ、放置しすぎ)や解凍時間(長時間加熱もしくは放置)によって、フードに含まれる栄養素が壊れてしまったり、また微生物が繁殖してしまったりすることがあります。

ウェットフードを冷凍する時は一回で使い切れる量に分けて冷凍し、解凍時はなるべく温度があがりすぎない方法で解凍しましょう。
また解凍したものは放置せず、早めに猫に与えるようにしましょう。

急速冷凍で、フードの変化を防ぐ

自宅で魚や肉を解凍した時にドリップと呼ばれる水分がたくさん出てきて、魚や肉がだらんとしまりがなくなったように感じたことはないでしょうか。

魚や肉はもちろん野菜もそうですが、細胞でできている生ものを冷凍すると、生ものに含まれている水分が氷の結晶となり細胞膜を氷の結晶が内側から壊してしまいます。
細胞膜が壊れると、解凍時に細胞内に含まれている水分や栄養素がドリップとして流れ落ち、また細胞が壊れることによって肉や魚、野菜が解凍後にしまりのない姿になってしまいます。

ただし冷凍方法によっては、このような冷凍による問題を防ぐことができます。
それが急速冷凍、という方法です。

食材をまるごと使用したウェットフードを冷凍保管する場合はフードの劣化を防ぐため、急速冷凍もしくは凍るスピードが早くなるよう工夫して保管してみましょう。

急速冷凍する方法

スーパーなどで販売されている解凍後の生肉や生魚などは、急速冷凍したものを解凍したものです。
肉や魚、野菜に含まれている水分を急速冷凍すると結晶が小さくなり、細胞膜を傷つけにくくなるため、解凍した後のダメージも少なくなります。

家庭の冷凍庫で急速冷凍する場合は、ウェットフードをなるべく薄くのばして早く凍るように冷凍してみたり、保冷剤に挟んで冷凍したりすれば冷凍スピードが少しは早くなります。
また熱伝導率の良いアルミプレートにのせて冷凍すると、冷凍庫内の温度が伝わりやすくなるため冷凍スピードが早くなります。
さらに冷蔵庫に急速冷凍機能がついているなら、それを利用するのもお勧めです。

冷凍したフードの栄養素、また食感や風味をそのまま残したい場合はなるべく早くフードが凍るように工夫してみましょう。
ちなみに食材が粉砕してあり、すでに細胞が壊れている状態のムースやテリーヌ(パテ)状態のフードであれば冷凍・解凍によるダメージが少ないため、手早く保存できます。
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