ドライキャットフードと飲用水

ドライキャットフードを与えるなら、同時に考えておきたいのが「猫にどうやって水を与えればいいか」ということ。
ぜひ以下を参考に、猫が水分不足にならないよう水をしっかり与えましょう。

飲用水に硬度の高いミネラルウォーターは使わない!

猫に水を与える時に、考えておきたいのが与える水の種類です。
水にはミネラル含有量が少ない軟水と、ミネラル含有量の多い硬水とがあるからです。

猫を長く飼育している方ならご存じの通り、猫は尿路結石になりやすい動物です。
昔、狩りをして生活していたなごりのせいか(ライオンのように追う狩りではなく獲物の後をつけたり、暗い場所に隠れて襲い掛かったりする狩りをしていたといわれています)、水分をこまめに取るという習慣を持っていません。
そのため水分を体内に留めておく力が強く、濃縮した水分の少ない尿を排泄します。
この猫の濃縮した尿は、猫が尿路結石をつくりやすい原因のひとつだといわれています。

この猫の尿路結石を防ぐためには、結石の成分となるミネラルが尿の中に流れ込まないよう、ミネラル含有量の低い水を与えるべきとされています。
そのためミネラル含有量の多い硬水は、猫に与えないようにするのがお勧めです。

硬水を飲ませたら必ず尿路結石になる、という訳ではありませんが、猫の健康管理を行う上では硬水よりもミネラル含有量の少ない軟水や水道水を選ぶのが安心です。

猫に必要な飲水量、飲ませる方法は?

猫は一日に体重1kgあたり50ml以下の水分をとることが必要です。
ドライフードには10%以下という少ない量の水分しか含まれていないため、水を飲ませる工夫が必要になります。

猫は同じフードしか食べない、などフードにこだわりを見せることがありますが、水の飲み方にも同じようにこだわりを持つ子がいます。

フードボウルに入れた水を飲む子なら問題ありませんが、流れている水しか飲まない、水道の蛇口からしか水を飲まない、お風呂やバケツの貯め水からしか飲まないなどこだわりをもつ子の場合は水を入れるボウルにも工夫が必要になります。

最近では循環式で常にきれいな水が飲めるようなボウルや、少し高い位置から水が流れ落ちるようになっているボウルなど、様々な水飲み用ボウルが販売されています。

愛猫の水を飲む習慣に合ったボウルを用意しておくと、いざ水を飲まなくなってしまった時に便利です。

水を飲まない時は、ウェットフードへの切り替えも検討

どうしても水を飲んでくれない時は、水分含有量の多いウェットフードへの切り替えも検討しましょう。
缶詰やレトルト・パウチなどに入ったウェットフードには水分が75%程度含まれています。
160g入っている缶詰を1日1缶与える場合は、水分が約120g(約120ml)含まれている計算になります。
猫の体重にもよりますが、ウェットフードに入っている水分をとれば一日に必要な飲水量の多くを賄うことができます。

ドライキャットフードを与えることを考えるなら、同時に必ず考えておきたいのが水分の取り方です。
愛猫の好む水分の取り方を観察して、喜んで水を飲む方法をぜひ探してみてください。
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