キャットフードの添加物(エトキシキン)
キャットフードに使われることのある添加物に、エトキシキンがあります。エトキシキンはフードが空気に触れ、酸化するのを防ぐために使われる添加物です。
この添加物はペットフード安全法によって基準が設けられています。
具体的には成分規格として同じ酸化防止剤であるBHAやBHTと合わせて、1gあたり合計150μgの上限値を超えてはいけません。
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また原材料表示には、ペットフード製造に使用した添加物を全て表記することとなっています。
エトキシキンは、以下のような特徴のある添加物です。
日本、アメリカ、ヨーロッパで認められている飼料添加物
エトキシキンは日本、アメリカ、ヨーロッパで飼料の酸化防止剤として認められている添加物です。エトキシキンは飼料添加物だけでなく、輸入魚粉が輸送中に発火するのを防ぐ添加物としても使われています。
ペットフードでも酸化防止剤として使われることがありますが、健康に影響を及ぼす可能性があることからペットフードに添加する場合には上限が定められています。
エトキシキンは有害?
エトキシキンには、細胞のDNAを傷つけて遺伝子の突然変異を起こさせる遺伝毒性はないとされていますが、エトキシキンの代謝過程で作られる物質には遺伝毒性の可能性があると指摘されています。ただしその毒性を示すためのデータが少なく、未だエトキシキンがどの程度有害なのかはわかっていない状態です。
現在、アメリカ食品医薬品局からはエトキシキンについての安全性試験結果が確定し、使用限度量が確定するまではドッグフードに使用するエトキシキン量を自主基準の半分量に減らすよう要請が出ているようです。
そのためペットフードの内ドッグフードに関しては、日本でもエトキシキン+BHA+BHTの合計量が半分の75μg以下になるよう基準が設けられていますが、猫に関しては上記の通りBHAやBHTと合わせて、1gあたり合計150μgの上限値となっています。
添加物表示について
ペットフードの原材料欄に表記されている添加物は、あくまでペットフードを製造した時に使用する添加物です。そのため原材料を作る段階で使用する添加物については記載されておらず、エトキシキンについても原材料の段階では含まれていても、実際ペットフードのパッケージには表示されていないというケースがあります。
エトキシキンは飼料添加物に使われているため、その飼料を食べている牛や豚、鶏の肉や内臓、鶏の卵などにもエトキシキンが残留している場合があります。
またエトキシキンを添加し輸入した魚粉を餌として食べている魚も、エトキシキンが残留している恐れがあります。
フード内のエトキシキン含有量については上記の通り、上限値が定められているためそれ以上含まれている恐れはありません。
ただし上記のことから原材料表示だけを見て「添加物フリー」だとは判断できない可能性があります。
猫に安心して与えられる無添加フードを探している場合は、原材料レベルでも添加物が残留していないか、また残留している場合はどの程度か、きちんと回答が得られるメーカーから探すのがお勧めです。
添加物は、その有害性がはっきりとわかっていないことも多いですが、食の安全・安心という意味ではなるべく避けたいと思う飼い主さんも多いと思います。
ぜひフード添加物についてもう一度見直してみて、より安心できるフードを探してみましょう!