キャットフードの原材料(鶏肉)

鶏肉はキャットフードの原材料として選ばれることが多い肉です。
原材料表示では鶏肉という表記がされている場合と、鶏の胸肉やもも肉、ささみなどの使用した部位が表示されている場合がありますが、いずれも正肉と呼ばれる部位です。

鶏肉には以下のような特徴があります。

タンパク質が豊富

肉食動物である猫にとって必要不可欠な栄養素がタンパク質ですが、鶏肉にはこのタンパク質が豊富に含まれています。
また鶏肉の中でも、特に胸肉やささみはタンパク質が多い部位でキャットフードにも用いられることが多い部位です。
タンパク質がより豊富に含まれているフードを探している場合は、原材料表示の先頭に近い場所に鶏肉や鶏胸肉、ささみなどが記載されているものを選ぶのがお勧めです。

脂質が少ない

また鶏肉の最大の特徴がその他の肉類に比べて脂質が少ないことです。
部位による脂質の少なさではささみが最も少なく、次いで胸肉、もも肉の順に脂質が少ないです。
ただし皮には脂質が豊富に含まれているため、鶏肉をメインに使用したフードでより脂質が少ないものを探しているならささみ、もしくは皮なしの胸肉やもも肉を使用したフードを選ぶのがお勧めです。
ささみはタンパク質も豊富で脂質も少ないため、キャットフードで取り入れられることの多い部位です。

マグネシウムが豊富

鶏肉には他の肉類に比べて、マグネシウムが豊富に含まれています。
そのためFUS(猫泌尿器症候群)予防のためにマグネシウム制限が必要になります。
鶏肉を豊富に使用したフードを普段から与えている場合は、フードに含まれているマグネシウム含有量がどの位かを確認しておくのがお勧めです。

近年FUS(猫泌尿器症候群)予防のため、マグネシウム含有量を記載しているフードが増えてきています。
わからない場合には獣医師に相談して、FUS(猫泌尿器症候群)予防に適しているフードを聞いてみましょう。

ナイアシン(ビタミンB3)が豊富

鶏肉には他の肉類に比べてナイアシン(ビタミンB3)も豊富に含まれています。
特に胸肉とささみはナイアシンが豊富です。
ナイアシンは猫が体内で作るのが苦手なビタミンなので、積極的に食事で取り入れてあげたい栄養素です。
上記の通り、マグネシウム量には注意してあげなければなりませんが、特に健康上の問題がないような場合には鶏肉を原材料に使用したものを選んであげるとよいでしょう。

ビタミンAが少ない

また鶏肉をメインにしたフードで気を付けてあげたいのが、鶏肉に含まれるビタミンA(レチノール)量が少ないことです。
特に胸肉やささみはビタミンA(レチノール)が少ないため、ビタミンAが多い鶏の肝臓や動物レバーなどを食材として一緒に使用しているフードがお勧めです。
猫はカロテンからビタミンAを作り出すことができません。
鶏肉をメインにしたフードを与えている場合は「総合栄養食」と表記のあるものを選ぶことはもちろん、食材からビタミンAを与えたい場合は鶏肉と共に動物の内臓が使用されているものを選ぶと良いでしょう。

鶏肉がキャットフードに多く使われている場合、フードメーカーは鶏肉だけではとれない栄養素を他の食材や添加するサプリなどでとれるように設計しています。
鶏肉を使用したフードを選ぶ時は上記を参考に、フードメーカーがどのような工夫を行って猫にとって必要な栄養バランスを実現しているのかを想像してみましょう。
より良いフード、または自分の食に対する考えと似ているフードを探しやすくなるかもしれません。
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