食べ残したキャットフードはどうするか

食べ残したキャットフードは、もったいないですがなるべく捨てるようにするのがお勧めです。
猫の口の中には、高い確率でパスツレラ症を引き起こす原因菌がいると言われています。

この原因菌は人に移る恐れがあり、皮膚についただけでは問題を起こすことはあまりないですが、傷口から入り込むと皮膚疾患や呼吸器疾患を起こすことが知られています。
また免疫が弱い人は感染症を起こすきっかけとなることがあるようです。

この原因菌は猫にとっては口の中の常在菌なので、食べ残したフードが傷んでいない限り、原因菌がついていても健康な猫が食べるなら、さほど問題がありません。
ただしそれに触れる人間が傷を持っていたり、免疫が弱っていたりすると悪影響を及ぼす場合があります。

食べ残したフードには猫の唾液がつき、たとえドライフードでも微生物が繁殖しやすい状態になるため、衛生面や猫の健康を守る意味でも、食べ残したフードはなるべく早めに捨てるようにしましょう。

ただし、そうはいってもむら食い傾向のある猫や少食気味な猫の場合、食べ残しをすぐに捨てられないケースもあります。
その場合には、以下のような方法をぜひ試してみてください。

少量ずつフードを与えられる、自動給餌器を使用してみる

フードを少量ずつ、なるべく新鮮で香りのいい状態で与えられるのが自動給餌器です。
フードを置きっぱなしにするとどうしても空気に触れる時間が長くなり、猫の唾液がつくことでもフードの酸化や劣化が早くなってしまいます。
その点、自動給餌器なら時間ごとに、保管スペースから少しずつ猫に新鮮な餌を与えることができます。

留守番させることが多かったり、人間が寝た後でないとご飯を食べてくれなかったりする場合はなるべく受け皿をこまめに洗いつつ、自動給餌器を使って、食べきれる分だけ少量ずつ猫にフードを与えてみましょう。

食いつきのいいフードを探して、完食を目指す

猫がフードを食べたり食べなかったりするのは、猫の食習慣もさながらフードと猫の相性があまり良くない可能性もあります。
猫は自分にとってあまり必要のない栄養素(炭水化物や食物繊維など)が多すぎるフードの場合、自分で食べる量を調整することがあるからです。
そのため猫が好んでよく食べるフードを探すことも、むら食いや少食を治すのに効果がある場合があります。

キャットフードはさまざまなメーカーがサンプル品を試供されているため、いろいろなフードを試してみて食いつき方や完食スピードなどをよく観察し、猫が好んで食べてくれるものを探してみるようにしましょう。
またカリカリからウェットに変えたり、ドライフードをふやかしたりするなど、フードの食感を変えるだけでも食いつき方が変わってくることがあります。

栄養密度の高いフードを探してみる

一日に与えなければならないキャットフードの量は、フードによっても異なります。
もしも少食気味であまり食べてくれない猫なら、なるべく少量で済むように栄養密度が高いフードを選ぶのもひとつの方法です。
フードのパッケージには一日に与える給餌量が記載されているため、なるべく少量与えるだけで済む栄養密度が高いフードもぜひ探してみてください。

猫の食いつきがよい時間を探してみる

人間もそうですが、食べる時間帯によって猫の食欲は変わってきます。
例えば朝食があまり食べられない人がいるように、猫も朝はあまり食欲がないことがあります。
キャットフードは一日に規定量を与えることは推奨されていますが、与える回数や時間などは特に細かい制限はなく、ドライならいつでも食べられるよう自由給餌もできるものがあります。

フードの出しっぱなしが気になるようであれば、猫の食いつきがよくなる時間(猫はもともと夜型なので、主に夕食以降の時間帯に食いつきがよくなることが多いようです)を探して、なるべく一回で完食できるようにしてみましょう。

時にはほとんど食べ残してしまうこともあり、残ったフードを捨ててしまうのはしのびないですが、梅雨時期や夏などはなるべくすぐ捨てた方が人間にとっても猫にとっても安心です。
猫の食べ癖は工夫によって改善することもあるため、できることを少しずつ試しながら、猫と人が気持ちよく暮らせて猫の健康も維持できる方法をぜひ探してみてください!
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